伊豆大島共同打上実験
Izu-Oshima Joint Launch Experinment
ハイブリッドロケットとは
About Hybrid Rocket
ハイブリッドロケットとは?のコーナーにようこそ!
私たちが伊豆大島共同打上実験で打ち上げているハイブリッドロケットについてわかりやすくお伝えしたいと思います!
さっそくクイズです!ででん!!
「ハイブリッド」って単語の意味、わかりますか?
テレビCMでよく「ハイブリッドカー」って単語を見かけると思います。
そこで「ハイブリッド = エコ, 環境に優しい」というイメージを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし!正しい意味は「エコ」や「環境に優しい」ではないのです!!!
「2つ以上のものを組み合わせること」というのが「ハイブリッド」という
単語の正しい意味です!
では、私たちが打ち上げているロケットのどこがハイブリッドなんでしょう?
この答えはエンジンにあります!
まず、みなさん一度は名前を聞いたことがあるであろうH-ⅡBロケット!
このロケットには液体燃料を使っています!
サイエンス教室で打ち上げるモデルロケットには固体燃料の火薬!
しかーーし!!私たちの打つロケットには液体または気体の酸化剤と固体燃料を組み合わせたエンジンを使っています!
そう!液体または気体 と 固体 のハイブリッドなのです!!!
ちょっと難しい話ですが、今回打ち上げるロケットは酸化剤として液体のN2O(亜酸化窒素)を、固体燃料としてABS樹脂というプラスチックのようなものを使っています!
有名な例としては、民間で初めて宇宙空間にたどり着いたスペースシップワンがありますよ!
気になる人は調べてみてね☆
それではなぜ、ハイブリッドロケットを打つのか??
ハイブリッドロケットのいいところをお教しえしたいと思います!
1つ目は構造の簡単さ!H-ⅡBなどの液体ロケットと比べると、構造がシンプルで設計・製作しやすいんです!
2つ目はコストの低さ!液体水素や液体酸素と比べABS樹脂や亜酸化窒素は安い!
3つ目は管理が楽!酸化剤の亜酸化窒素や燃料のプラスチックは単体では不活性なため、爆発の危険が低く安全管理が低コストでできるのです!
4つ目は安全性が比較的高い!酸化剤の供給を止めれば燃焼をとめることができます!そのため火薬を使うモデルロケットと比べ安全性が高い!
5つ目は大きな推力!ハイブリッドエンジンでは日本で打ち上げられるモデルロケットよりも大きい推力を得ることができます!
これらのメリットから大学などでのロケット実験ではハイブリッドロケットがよく使われるんですね~~
最後にハイブリッドロケットの主な構造について説明します!
多くのハイブリッドロケットの構造は下の図のような形となります
各パーツについて簡単に説明しますと...
・ノーズコーン:円錐状の形をしたロケットの先端部の部品。ロケットにかかる空気抵抗を減らすことが主な役割です!
・電装:電子部品。データの測定と回収を行ったり、分離機構の作動を制御したり...。プログラミングの産物ですね!
・パラシュート:打ち上げたロケットはきちんと回収するのがお約束!機体を優しく着地させるためにパラシュートは欠かせません。
・分離機構:パラシュートを放出させるための部品。ノーズコーンをロケット本体から切り離します役割を持っています!
・ボディチューブ:ロケットの胴体の筒。パラシュートや電装、エンジンが中に入ります!一番外身の部分です!
・カプラー:ボディチューブとボディチューブをつなぐ部品。アルミなどの丈夫な素材を使います!
・エンジンブロック:エンジンタンクの上のカプラー。エンジンが噴射の反動でノーズの方へ上がってきてしまう(作用反作用)のを防ぎます!
・タンク:エンジンの部品の1つ。酸化剤の容れ物です!
・インジェクタベル:エンジンの部品の1つ。タンクとグレインのつなぎ目です!
・グレイン:エンジンの部品の1つ。固体燃料で、内側が燃焼します!
・フィン:ロケットの羽。飛ぶ力を空気から得るためにすごく重要です!
・センタリングリング:エンジンの下のカプラー。エンジンを中心に固定する役割を持っています!
ざらっとこんな感じですね!
どうですか?
私たちが熱中しているハイブリッドロケットのことが少しお分かりいただけたでしょうか??
これを機会にぜいぜひ興味を持っていただけると嬉しいです!!!
ぜひ伊豆大島共同打上実験に遊びに来てくださいね!!